部下へコーチングをするときにおさえておくべき、基本的なコツとは?

コーチングを取り入れて部下を成長させていきたいと考えても、部下に対してどう働きかけていいか分からないという人は少なくないでしょう。
この記事では、部下へのコーチングの基本的なコツについてご紹介します。
コツをおさえたコーチングで部下の自立を促し、どんどん成長していってもらいましょう。

 

Q 部下へのコーチングで基本的なコツのようなものがあれば教えてください。

A 部下へコーチングをするときにおさえておくべき、基本的なコツというものはあります。

部下とうまくコミュニケーションを取って部下が成長していくにはコーチングというものがいいらしいという知識を得ても、実際にコーチングとして部下にどういうアプローチをすればいいのかよくわかっていないという人もいることでしょう。
そこでここでは、部下へのコーチングの基本的なコツについてご紹介します。

〇現状を把握して目標を設定させる

部下へのコーチングで大事なことは、部下が自分で考え、動けるようになるようにすることです。そのために、あなたも部下も、部下自身の現状を把握する必要があります。現状がわからないと先のことを考えることもできません。

今仕事はどういう状態で何をしているのか、部下は何を考えているのかということを聞いてみましょう。ただし部下を取り調べて追い詰めるような構図にならないように気を付けてください。部下が委縮しないように気を付けつつ、部下に問いかけをし、今後の目標を考えさせることが大事です。

今にこだわり過ぎず、未来志向で接することがコーチングのポイントです。ただしそれについても強制は厳禁です。未来について考えなければならない、目標が思いつかないのは駄目な証拠だといった考えを押し付けないようにしましょう。

 

〇課題を見つけて計画を立てるように促す

前の項目とも関連しますが、部下の課題を見つけて今後の計画を立てるように促すことも大事です。目標を見つけても実際に行動しないと意味がなく、目標を達成するためにはどうしたらいいと思うか聞いてみるといいでしょう。

先を見据えて現実的な行動計画を練ることは、部下の成長に役立ちますし、上司も部下の発言を参考にすることで、部下のことを見守ることができます。

 

〇時折フォローして様子を見る

部下が目標と計画を決めて能動的に動けるようになったとしても、それがこれからも順調であるとは限りません。小まめにコミュニケーションを取って、部下の様子を見守りましょう。部下の状態によって、これからどのように関わっていくのか考える必要があります。

部下を監視する必要はありません。むしろそうなってはマイナスです。部下が自分の目標に向かって順調に仕事することができるようになるためにも、時折フォローを入れて手助けしてあげるといいでしょう。

 

〇コーチングは継続して行うものだという意識を持つ

コーチングを覚えて部下にコーチング的な態度で接することができたとしても、そこで終わりではありません。コーチングは継続して行うものです。

一度話して目標を設定させて満足しては、そこで終わってしまいます。コーチングは部下が自立して考えるようになるため、成長するために行うものですから、一度やって安心というわけにはいきません。

時折フォローをしてあげる必要があるなど、継続して部下の様子を見守ることが大事です。スキルを覚えて使ったらすぐに成果が出て欲しいと思ってしまいがちです。人間相手に使うスキルなので、すぐに効果が出るものではないと思ってください。粘り強く部下と関わっていく姿勢が大事です。

 

〇部下のタイプによって声掛けの方法を工夫する

コーチングをやってもうまくいかない、部下とコミュニケーションを取ることができないというときは、部下の性格のタイプによって関わり方を変えることをおすすめします。

ポイントは、部下が何を重視するタイプなのかということです。データや効率を重視する人もいれば、新しいものや楽しいものを重視する人、前例があることや堅実な行動を重視する人、人とのつながりを重視する人など、様々なタイプがいます。

部下が何を重視するかによって、話すときの内容や任せる仕事の内容を変えてみるといいでしょう。部下の価値観を知り、部下に合わせたコミュニケーションを取ることが大事です。

 

〇コーチングのテクニックを用いて自己満足しない

部下にコーチングをするときは、そのテクニックを用いている自分に満足しないようにしてください。あなたは主役ではなく、あくまでも主役は部下です。このことを意識しておかないと、自己満足のコーチングになってしまいます。

新しいスキルを身に着けたら使いたくなる気持ちはわかります。実際に必要だからコーチングを知ろうとしている人も多いでしょうから、スキルを使うこと自体は問題ありません。むしろ身に着けたスキルはどんどん使用していくべきです。

しかし、スキルを使うことそのものが目的になってしまうと、部下のための声掛けができなくなってしまいます。部下を導く自分になりたいだけという状態になってしまうわけです。自分が部下を思い通りに動かして感謝されるといったことを望むようになりがちです。

コーチングでは、主役はあくまでも部下であり、あなたではありません。スキルを用いるのはあなたが気分良くなるためではなく、部下が自立して成長するためなのだということを忘れないようにしましょう。

 

〇まとめ

いかがでしたでしょうか。
部下へのコーチングには、目標を設定し、実現に向けた行動を促し、継続的なフォローやコミュニケーションを取ることが必要です。
これらのコツをおさえたコーチングで、部下に自立し成長していってもらいましょう。

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