ファシリテーターに求められる4つのスキルとは?

ファシリテーターに求められるのは、社員同士の関係を調整し、会議を活発化させる力です。
ここでは、ファシリテーターに求められる4つのスキルについてご紹介します。
自分に足りないスキルを意識して、鍛えていくようにしましょう。

Q ファシリテーターに求められるスキルについて教えてください。

A ファシリテーターに求められるスキルは、社員同士の関係を調整し、会議を活発化させる力です。

ここでは、ファシリテーターに求められるスキルについて、4つの観点からご説明します。

○論理的思考能力

ファシリテーターと聞くと、みんなの意見をまとめるので、コミュニケーション能力が必要になると思いますよね。確かに、ファシリテーターにコミュニケーション能力は必要です。コミュニケーション能力がないと、みんなの意見をまとめることはできません。

しかし、コミュニケーション能力だけでは、会議をうまく進行することはできません。その議題の論点はどこにあるのか、また、相手がなぜそのように思考しているのか論理的に考えることができなければ、意見を活発化させることはできません。

会議がどのように進行するのがベストなのかイメージを持つためには、論理的思考能力が必要です。

論理的思考力は、ファシリテーターにとって基礎的な能力です。スポーツでいうところの体力みたいなものです。どれだけ技術があっても、体力がないとスポーツはできませんよね。限界があります。

それと同じで、ファシリテーターも、どれだけコミュニケーション能力が高く、相手の話を聞くことが上手でも、論理的思考能力がないと、発言がふんわりしたものととなり、会議がいまいち要領を得ないものになります。

意見はそれなりに出るけど、みんな、なんとなく意見を言うだけで結局会議がまとまらない…ということは、よくありますよね。これはファシリテーターに論理的思考能力が欠如しているためで、出てきた意見を論理的にまとめることができていないためです。

理屈っぽくなることを避ける人も多いですが、理屈っぽさは悪いことばかりではありません。物事を筋道立てて説明し、まとめるには論理的思考能力が必要です。

○場を調整するコミュニケーション能力

論理的思考能力を持っていても、場を調整して発言を促すことができなければ、いいファシリテーターであるとは言えません。

社員の関係性に配慮しながら、それぞれが自分の意見を言えるように配慮する必要があります。うまく質問を織り交ぜつつ、全員が納得して平等に発言できる空気を作る力が必要になります。

相手のことを頭ごなしに否定するのではなく、相手の意見をしっかりと聞いて受け止めて、共感を示し、どうしてそのような発言をしたのか考えるようにしましょう。

恋人の話を聞くくらいの気持ちで、相手の話をきちんと聞く姿勢を持つことが大事です。しっかりと聞いた上で、会議が活発になるように、他の人の意見を促したり、発言者に質問したりするといいです。

○要点を持って問う力

論理的思考能力やコミュニケーション能力と関連してきますが、ファシリテーターには、要点を持って問う力が必要です。

ファシリテーターがやりがちな失敗は、漠然と「どうしよう?」「どう思う?」とだけ聞くことです。質問すること自体はいいことなのですが、あまりにも漠然としすぎていて、聞かれている側が答えにくいという問題があります。

「○○という意見があるけど、気になる点ある?」「○○が本当かどうか考えてみたいのだけど、どう思う?」など、ほんの少しで構いませんので、質問に具体性を持たせましょう。

同じ「どう思う?」という聞き方でも、少しポイントを絞って質問するだけで、答えやすさがかなり違います。何について考えればいいか、質問される側がわかるからです。

この議題では、どのような点について話し合えばうまくいきそうか見極める力が、ファシリテーターには求められているのです。

ポイントを把握し、その要点を反映させた質問をすることで、場の議論を活発化させることができます。

○会議をイメージする力

ファシリテーターは、その場その場で関係調整をすればいいわけではありません。司会や質問だけすればいいというわけではないのですね。

ファシリテーターには、会議をどのようなものにすればいいのか、イメージする力が必要です。会議のゴールを見定めて、こういう感じになればいいのだろうと考えておく必要があります。

これは、自分の意見を押し通す流れにするという意味ではありません。会議がうまくいくには、こんな感じで意見が出て、議題のこのような点について意見が出ればうまくいくだろう…というように、会議そのものの構成をイメージする力です。

漠然と会議を進めるよりも、ある程度目標を持ってファシリテーションした方がうまくいきます。そのために、事前準備は欠かせないようにしたいですね。

○まとめ

ファシリテーターにもとめられるスキルは以下の4つです。

・論理的思考能力
・場を調整するコミュニケーション能力
・要点を持って問う力
・会議をイメージする力

これらは、どれか一つ欠けてもいけません。いいファシリテーターになるためには、全てのスキルを身に着ける必要があります。もしも自分に足りないなと思うことがあれば、そのスキルを常々意識して、重点的に鍛えるようにしましょう。

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